多嚢胞性卵巣症候群とは
筆者は10代の頃、生理がなかなか止まらずレディースクリニックを受診したところ、軽度の「多嚢胞性卵巣症候群」と診断されました。卵巣のエコー検査で卵胞がネックレス上にゴロゴロいることが分かりました。排卵されない卵胞が卵巣内にとどまってしまうかららしいです。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは、卵巣で男性ホルモンがたくさん作られてしまうせいで、排卵しにくくなる疾患で、女性の20〜30人に1人の割合でみられます。排卵されない卵胞は卵巣にとどまるため、超音波検査でみると、たくさんの卵胞(嚢胞)を認めることから多嚢胞性卵巣と呼ばれます。症状として無月経や月経不順、にきび、多毛、肥満などが出現します。排卵しないため、不妊の原因になることもあります。
出典:島根大学医学部産科婦人科
クリニックの先生には将来妊娠を希望するときは「排卵誘発剤での治療」が必要と言われていて、当時不安になっていました。
実際の症状
PCOSの症状として、無月経や月経不順、にきび、多毛、肥満、乳房が小さいなどがあると言われていますが、私は月経不順、多毛、乳房が小さいに当てはまります。(笑)
多毛は、ミュゼでの脱毛でつるつるになったので問題なし。
一番の問題は月経不順でしょう…。
周期が40日近かったり、生理が来ても無排卵だったり、生理が終わったと思ったら1週間後にまた来て1カ月の半分以上出血していたなんてこともあり、散々でしたね💦
診断されて行ったこと
「多嚢胞性卵巣症候群」という診断が下った当時(10代)は学生で、急ぎの妊娠希望もなかったので、低量ピルで生理を整えているのみでした。
28歳で結婚し、子どもを考えるようになり、多嚢胞性卵巣症候群だから自然妊娠は難しいと考え、まずレディースクリニックへ妊娠の相談をしました。
排卵誘発剤「クロミッド」を試す
まず、クロミッドという排卵誘発剤のお薬を飲むことに。
月経5日目からクロミッドを毎夕食後1錠、5日間を続けました。
それでも大きくならず、次周期からは月経5日目から朝夕1錠ずつ5日間。
結果、D20までに排卵するように。
D20までに排卵しないと、過熟卵といって授精しにくい卵になってしまうので、D20までに排卵したほうがいいとのことです。
続けていくうちに、クロミッドのデメリットが
クロミッドのデメリットとして頚管粘液の減少、内膜が薄くなるというものがあります。
クリニックの先生にも、クロミッドはデメリットがあるため6周期までは連続で使っていいと言われました。
実際、6周期ほどクロミッドを使用していると粘液が減少し、タイミングの際、ヒリヒリしてなかなか入らないし、それで夫も萎えるしケンカしたりしましたね‥(笑)
内膜も薄くなっていきました。排卵時10mmくらいだった子宮内膜が、最終的に6mmくらいまでしか厚くなりませんでした。
極めつけに、長期間続けたことで誘発が効かなくなってきました。同じ錠数でも卵が大きくならなくなってしまったのです。
排卵誘発剤「レトロゾール」を試す
レトロゾールも、排卵誘発剤です。レトロゾールはクロミッドのデメリットである内膜が薄くなる、頸管粘液の減少がないそうです。
ですよね。(笑)
デメリットとしては「保険適用外」であるということです。
クロミッドは保険適用です。(1週期につき10錠まで)
筆者が実際にかかった費用です。病院によって違うと思うのでご参考までに。
- クロミッド…700円(2錠5日分)
- レトロゾール…1683円(2錠5日分)
2倍以上違いますね。
ですが、粘液と内膜の減少というデメリットがなく、このくらいの費用差であればレトロゾールを選んだ方がいいのではと個人的に思います!これは通っている病院の判断によるのでなんとも言えませんが…。
排卵誘発剤+タイミング周期の通院回数・費用は?
筆者のとある周期の通院回数と費用です。
- 1回目…薬をもらう(診察費+薬代:1,683円)
- 2回目…D12頃に病院へ。卵胞チェック・血液検査で排卵日特定。(3,660円)
- 3回目…ちゃんと排卵したかどうか、卵胞チェックで確認。高温期を保つ注射を打つ(5,980円)合計費用:11,323円
基本的には1周期に3回くらいの通院ですが、なかなか卵胞が育たなかったりすると、+1回になる感じです。また、前周期の治療の際、ダメだった時用に次回分のお薬をもらっていれば、2回だけの通院になることもあります。
卵胞チェックは月1回まで保険適用なんですが、2回目以降は自費となり、ちゃんと排卵したかどうかの検査で自費になるのはキツイ。。。(病院によって異なるかは不明です)
多嚢胞性卵巣症候群は妊娠しにくい?
妊娠をするには排卵が必要で、多嚢胞性卵巣症候群は自力での排卵が難しい体質なので、疾患がない人より妊娠しにくいことは確かです。
筆者は流産という悲しい結果になってしまいましたが、排卵誘発剤を飲んで、タイミングを取った結果、妊娠できました。
愛読している多嚢胞性卵巣症候群のブロガーさんも、排卵誘発剤+タイミングで妊娠されて無事出産もされていました!
排卵が自力でできていないだけなので、排卵誘発剤で排卵を手伝ってあげ、排卵さえできれば十分に可能性があります。(そのほかの原因がない場合)
若いうちに多嚢胞性卵巣症候群と診断され、将来の妊娠を不安に思っている方も安心してください。一緒に頑張りましょう!